
2026年1月1日、女優の長澤まさみさんが結婚を発表しました。日本中が驚きと祝福に包まれる中、お相手として名前が挙がったのが映画監督の福永壮志(ふくなが たけし)さんです。
「映画監督ということは知っているけれど、具体的にどんな作品を撮っているの?」 「『SHOGUN 将軍』に関わっているすごい人らしいけれど、詳しくは知らない」
そのように感じている方も多いのではないでしょうか。
実は福永監督、日本の映画業界の一般的なルートではなく、ニューヨークで映画制作を学び、世界で先に評価されたという「逆輸入型」の稀有な才能を持つ監督なのです。
この記事では、長澤まさみさんのハートを射止めた福永壮志監督がどのような人物なのか、その異色の経歴や、世界が絶賛した代表作、そして彼が持つ作家性の魅力について詳しく解説していきます。
福永壮志監督のプロフィールと経歴
まずは、福永壮志監督の基本的なプロフィールと、映画監督になるまでの歩みを見ていきましょう。いわゆる「日本の映画界」の枠には収まらない、ユニークな背景が見えてきます。
北海道からニューヨークへ渡った若き才能
福永監督は1982年生まれ、北海道の出身です。2026年1月現在で43歳。長澤まさみさんが38歳ですので、年齢的にもバランスの取れたカップルと言えるでしょう。
彼のキャリアにおける最大の特徴は、映画制作の基盤をアメリカ・ニューヨークで築いたという点です。 2003年に渡米し、ニューヨーク市立大学ブルックリン校の映画学部で学びました。日本の撮影所システムや助監督の下積みからスタートするのではなく、多文化が交錯するニューヨークで、インディペンデント映画の精神を吸収しながら独自のスタイルを確立していったのです。
この「海外視点」は、後の彼の作品作りにおいて非常に大きな武器となっています。日本の風景を撮る際も、どこか客観的で、かつ普遍的な美しさを見出すことができるのは、長く海外で生活し、外からの視点を持っているからこそだと言われています。
主な受賞歴に見る「世界基準」の評価
福永監督の実力は、数々の国際映画祭での受賞歴が証明しています。
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第21回ロサンゼルス映画祭:最高賞(U.S. Best Fiction Award)
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第19回トライベッカ映画祭:審査員特別賞
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第23回グアナファト国際映画祭:最優秀作品賞
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第15回TAMA映画賞:最優秀新進監督賞
特筆すべきは、デビュー作からいきなり世界的な評価を得ている点です。カンヌ国際映画祭の新人監督育成プログラムにも参加するなど、早い段階から「次世代の巨匠」として世界中の映画関係者からマークされていました。
世界が注目する福永壮志監督の代表作3選
では、具体的にどのような映画を撮っているのでしょうか。福永監督の作品は、エンターテインメント作品というよりは、社会の片隅に生きる人々のリアリティや、自然の厳しさを美しく描く「作家性」の強い作品が多いのが特徴です。
ここでは、彼のキャリアを語る上で欠かせない3つの映画作品をご紹介します。
1. 異例のデビュー作『リベリアの白い血』(2015年)
長編デビュー作にして、いきなりベルリン国際映画祭に出品された記念碑的な作品です。 驚くべきは、その舞台が日本ではなく、西アフリカのリベリア共和国であること。
ゴム農園で過酷な労働に従事する主人公が、より良い生活を求めてニューヨークへ渡り、タクシー運転手として生きようとする姿を描いています。 日本人の新人監督が、アフリカの労働問題や移民の現実をテーマに選び、現地で撮影を行うというのは極めて異例です。
この作品で福永監督は、「国境を超えて普遍的な人間の尊厳を描く監督」として、世界にその名を知らしめました。
2. アイヌ文化への真摯な眼差し『アイヌモシㇼ』(2020年)
2作目では、自身の故郷である北海道に戻り、アイヌ民族の現在を描きました。
タイトルの「アイヌモシㇼ」とは、アイヌ語で「人間の住む土地(静かなる大地)」を意味します。 この映画の特徴は、主要キャストにプロの俳優ではなく、実際に北海道阿寒湖のアイヌコタン(集落)で暮らす人々を起用したことです。ドキュメンタリーとフィクションの境界線が溶け合うような手法をとることで、観光地化されたアイヌのイメージではなく、現代を生きる彼らの「実像」を瑞々しく切り取りました。
自身も北海道出身である福永監督だからこそ撮れた、敬意と誠実さに満ちた作品であり、トライベッカ映画祭での受賞など高い評価を受けました。
3. 日本の土着的な美しさを描く『山女』(2022年)
長編3作目となる『山女』は、柳田國男の『遠野物語』に着想を得たオリジナル脚本の作品です。 18世紀末の東北地方を舞台に、過酷な運命に翻弄されながらも、自らの意志で生き抜こうとする女性の姿を描いています。
主演に山田杏奈さんを迎え、森山未來さんや永瀬正敏さんといった実力派俳優が脇を固めました。 貧困や差別といった重いテーマを扱いながらも、日本の山々が持つ神秘的な美しさを映像に収め、観る者の魂を揺さぶるような力強い作品となっています。この作品でTAMA映画賞の最優秀新進監督賞を受賞し、日本国内での知名度も一気に高まりました。
歴史的快挙!『SHOGUN 将軍』での功績
福永監督の名前をより広い層に知らしめたのが、2024年に世界中で大ヒットし、エミー賞で史上最多18部門を受賞したドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』への参加です。
重要な「第7話」の監督に抜擢
ハリウッド制作の超大作であるこのシリーズにおいて、福永監督は第7話「線香一本の時(A Stick of Time)」の監督を務めました。
ドラマシリーズ、特に海外の作品では、エピソードごとに監督が変わることが一般的ですが、全体のトーンを合わせつつ、その回独自の演出手腕が問われます。 第7話は、物語が終盤に向かう中での非常に重要な「静」と「動」が入り混じるエピソードであり、主人公・虎永の過去や、登場人物たちの張り詰めた心情描写が求められる難しい回でした。
真田広之さんが主演・プロデューサーを務めたこの作品において、日本人の心を描ける監督として福永氏が信頼され、その役割を完璧に果たしたことは、日本の映像クリエイターにとっても大きな誇りとなりました。
また、同じくハリウッド制作のドラマ『TOKYO VICE』シーズン2でも第5話・第6話の監督を務めており、マイケル・マン監督が製作総指揮を務めるような第一線の現場で、当たり前のように起用される実力を持っています。
長澤まさみさんとの結婚に納得の声が多い理由
トップ女優である長澤まさみさんと、国際派映画監督である福永壮志さん。 この二人の結婚に対して、SNSやネット上では「お似合いだ」「納得の相手」という声が多く聞かれます。なぜこれほどまでに好意的に受け止められているのでしょうか。
ここからは、お二人のキャリアの共通点からその理由を紐解いてみます。
1. 共に「挑戦」を恐れない姿勢
長澤まさみさんは、清純派女優としての地位を確立した後も、『モテキ』や『キングダム』、舞台『キャバレー』など、常に自身の殻を破るような難役に挑戦し続けてきました。ドラマ『エルピス』での社会派な役柄も記憶に新しいところです。
一方、福永監督も、リベリアやアイヌ、時代劇と、常に安易な道を選ばず、社会的なテーマや表現の限界に挑み続けています。 お互いに現状に満足せず、クリエイターとして高みを目指すストイックな姿勢が、強く共鳴したのではないかと想像できます。
2. 海外志向とプロフェッショナリズム
長澤さんは以前から海外作品への意欲を見せており、台湾ドラマへの出演経験もあります。 ニューヨークで映画を学び、ハリウッドのシステムの中で結果を出してきた福永監督は、長澤さんにとって、公私ともに刺激を与え合える最高のパートナーと言えるでしょう。
「世界」を見据えて仕事をしている二人だからこそ、お互いの視座の高さや、仕事に対するプロフェッショナリズムを深く理解し合える関係性なのかもしれません。
まとめ:これからの活躍がさらに楽しみな二人
この記事では、長澤まさみさんと結婚された映画監督・福永壮志さんの経歴や作品について解説してきました。
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北海道出身、NY育ちの国際派映画監督
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『リベリアの白い血』『アイヌモシㇼ』など、社会派かつ映像美に優れた作品を制作
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『SHOGUN 将軍』のエピソード監督を務めるなど、ハリウッドからの信頼も厚い
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「挑戦」と「世界基準」を共有できる、長澤まさみさんの伴侶としてふさわしい人物
結婚という素晴らしいニュースを経て、福永監督の作品には今後、より一層の深みや温かさが加わっていくかもしれません。 2026年にはApple TV+の新作ドラマ『12 12 12』の監督も控えているとのこと。公私共に充実の時を迎えた福永壮志監督の、さらなる飛躍から目が離せません。
私たちも、この才能あふれる二人の門出を心から祝福し、これからの作品を楽しみに待ちたいと思います。
